芝生を管理していると、芝刈りや水やりと同じくらい悩まされるのが雑草対策です。
手で抜くだけでは追いつかなくなったときに役立つのが、芝生に使用できる除草剤です。
ただし、芝生用除草剤は「どれを使っても同じ」ではありません。雑草の種類によって適した薬剤が異なり、芝生の種類や使用時期によっても使い方が変わります。
この記事では、高麗芝・姫高麗芝・ノシバを実際に管理してきた経験をもとに、芝生用除草剤の選び方と、実際に使用している薬剤の使い分けを紹介します。
芝生に生えている雑草の種類が分からない場合は、先に「芝生の雑草図鑑」から写真で確認してみてください。
芝生に使える除草剤とは?
除草剤には、芝生を含めて植物を枯らすタイプと、対象となる植物を選んで作用するタイプがあります。
- 非選択性除草剤:芝生を含む植物にも作用するため、芝生の中での使用には注意が必要
- 選択性除草剤:対象となる芝生に使用でき、特定の雑草を防除できるものがある
芝生の中で除草剤を使用するときに重要なのは、商品名だけで判断せず、自分が管理している芝種と対象雑草が、その製品の適用表に含まれているか確認することです。
同じ「芝生用」として販売されている薬剤でも、使用できる芝種・対象雑草・使用時期・薬量・使用回数などは異なります。
実際に使用するときは、必ず手元の製品ラベルや最新の農薬登録内容を確認してください。
芝生用除草剤は雑草の種類で選ぶ
私が芝生管理で除草剤を選ぶときは、「春だからこの薬剤」というように季節だけで決めるのではなく、今生えている雑草が何なのかを確認することを重視しています。
実際に管理している庭でも、広葉雑草、イネ科雑草、カヤツリグサ科の雑草、コケ類など、さまざまなものが発生します。
| 目的・雑草 | 実際に使っている薬剤 |
|---|---|
| 一年生雑草・多年生広葉雑草など | シバゲンDF |
| ハマスゲ・ヒメクグなど | シバゲンDF |
| 一年生雑草・多年生イネ科雑草 | グリーンアージラン液剤 |
| クローバー・チドメグサなどの広葉雑草 | ザイトロンアミン液剤 |
| 藻類・コケ類 | キレダー |
これは私が実際の芝生管理で使っている薬剤を整理したものです。薬剤ごとに登録されている対象雑草や使用条件が異なるため、実際の散布時には製品ラベルを確認して使用します。
除草剤を使う時期は薬剤と対象雑草で変わる
以前は「春と秋を中心に除草剤を使う」と考えていましたが、実際に管理を続けていくと、すべての芝生用除草剤を春・秋だけで考えるのは適切ではないと感じています。
例えばシバゲンDFは、日本芝の一年生雑草や多年生広葉雑草だけでなく、春夏期のヒメクグ・ハマスゲ・スズメノヒエにも登録があります。
グリーンアージラン液剤についても、日本芝の一年生雑草では使用時期によって登録内容が分かれており、多年生イネ科雑草には春夏期芝生育期での登録があります。
そのため現在は、「年に何回散布する」と先に決めるのではなく、雑草の発生状況を確認し、その薬剤の登録内容に合った時期・方法で使用することを基本にしています。
実際に使用している芝生用除草剤
ここからは、「ちょい芝」で実際に使用している薬剤を紹介します。
シバゲンDF|幅広い雑草対策に使用
現在、私が芝生管理で使用する機会が多いのがシバゲンDFです。
日本芝では一年生雑草・多年生広葉雑草のほか、ヒメクグ・ハマスゲ・スズメノヒエにも登録されています。
実際の管理では全面散布だけでなく、HASHIRI庭で発生するハマスゲへのスポット散布にも使用しています。
ハマスゲは一度の散布ですべて出なくなるわけではなく、新しく発生したものを確認しながら継続して対処しています。散布したハマスゲが黄変して弱っていく様子については、別の記事で写真付きで詳しく紹介しています。
グリーンアージラン液剤|イネ科雑草などの対策に使用
グリーンアージラン液剤も、実際の芝生管理で使用している除草剤です。
日本芝では一年生雑草と多年生イネ科雑草に登録があります。メヒシバやスズメノカタビラなどが気になるときに、対象雑草や芝生の状態、使用時期を確認して使っています。
シバゲンDFと単純に「どちらが強い」というものではなく、発生している雑草に合わせて薬剤を選ぶことが大切だと考えています。
ザイトロンアミン液剤|広葉雑草の対策に使用
ザイトロンアミン液剤は、日本芝の一年生広葉雑草や、クローバー・チドメグサなどの多年生広葉雑草に登録されている除草剤です。
私の芝生管理でも、チドメグサなどの広葉雑草が気になる場所で使用しています。
芝生全体に同じ薬剤を使い続けるのではなく、発生している雑草を確認して薬剤を使い分けることで、必要な場所を狙って対処しやすくなります。
キレダー|藻類・コケ類対策
芝生で問題になるのは、一般的な雑草だけではありません。日当たりや水分条件などによっては、藻類やコケ類が目立つこともあります。
キレダーは、日本芝(こうらいしば)の藻類・コケ類対策に使用できる薬剤です。実際に使用する際は、対象となる芝生や使用方法など、製品ラベルの登録内容を確認して使用します。
展着剤「まくぴか」も使用
除草剤を散布するときには、必要に応じて展着剤「まくぴか」も使用しています。
展着剤は除草剤そのものではありません。薬剤を散布するときに加えて使用する資材なので、使用する農薬との組み合わせや使用方法を確認して使います。
芝生用除草剤を散布するときのポイント
除草剤は、薬剤を選ぶだけでなく正しい条件・方法で散布することも重要です。
- 使用する芝種が適用作物に含まれているか確認する
- 対象となる雑草が適用表に含まれているか確認する
- 使用時期・薬量・希釈水量・使用回数を守る
- 風が強い日は避け、周囲の植物などへの飛散に注意する
- 散布前後の水やりや降雨についても、その薬剤の使用上の注意を確認する
- 必要な保護具を使用する
特に注意したいのが、薬剤によって使用条件が異なることです。「芝生用除草剤だから同じ使い方で大丈夫」と考えず、散布するたびにラベルを確認するようにしています。
広い芝生では電動噴霧器を使用
広い範囲へ液剤を散布するときは、ジョーロよりも噴霧器を使った方が作業しやすくなります。
私が実際に使用しているのは、HAIGEの充電式噴霧器 HG-KBS12Lです。
芝生全体へ散布するときは、一定のペースで歩きながら散布しやすく、手作業で何度も薬液を運ぶ負担も減りました。
実際に電動噴霧器を使って除草剤を散布したときの様子は、こちらの記事で紹介しています。
除草剤だけに頼らないことも大切
除草剤を使うようになってから、芝刈り前に手で抜く雑草の量はかなり減りました。
ただし、芝生をきれいに維持するためには除草剤だけでなく、芝刈り・水やり・施肥・土壌管理などを続けて芝生そのものを健全に育てることも大切です。
雑草が少なくなると、毎回の芝生管理で雑草引きに使う時間を減らせるため、「週1日30分」の管理もしやすくなります。
まとめ
芝生用除草剤を選ぶときは、商品名だけで決めるのではなく、芝生の種類・雑草の種類・使用時期を確認して選ぶことが大切です。
「ちょい芝」では、シバゲンDF・グリーンアージラン液剤・ザイトロンアミン液剤・キレダーなどを、発生している雑草に合わせて使い分けています。
特にシバゲンDFは、通常の雑草対策だけでなく、HASHIRI庭で発生するハマスゲにも継続して使用しており、実際の変化を記録しています。
芝生に生えている雑草が分からない場合は「芝生の雑草図鑑」で種類を確認し、シバゲンDFの実際の効き方を見たい場合は実使用レビューも参考にしてください。
※農薬の登録内容は変更される場合があります。実際に使用する際は、必ず手元の製品ラベルと最新の登録内容を確認し、記載された使用方法・使用量・使用回数などを守って使用してください。


