芝生を長く管理していると、芝刈りや施肥だけでなく、少しずつ締まっていく土の状態も気になってきます。
そこで「ちょい芝」で行っている更新作業のひとつが、芝生のコアリングです。
コアリングは、芝生に筒状の穴を開けて土を抜き取り、そこへ目土などを入れて土壌環境を少しずつ整えていく作業です。
この記事では、実際に芝生でコアリングを行ってきた経験をもとに、コアリングを行う時期・使っている道具・具体的なやり方・作業するときの注意点までまとめます。
芝生のコアリングとは?
コアリングとは、専用の道具を使って芝生から筒状の土(コア)を抜き取り、地面へ穴を開ける更新作業です。
芝生は長く管理していると、人が歩くことによる踏圧や日々の管理などによって、地表付近の土が締まってくることがあります。
コアリングでは、締まった土の一部を実際に抜き取ることで穴を作り、その穴を利用して目土などを入れていきます。
一度の作業だけで土の状態が大きく変わるものではありませんが、「ちょい芝」では毎年の更新作業として取り入れながら、少しずつ土壌環境を整えています。
コアリングとエアレーションの違い
コアリングとエアレーションは、どちらも芝生へ穴を開ける更新作業として使われる言葉ですが、この記事では「土を抜き取るかどうか」をひとつの目安として分けています。
コアリング
コアリングは、中空になった刃を芝生へ差し込み、筒状の土を抜き取って穴を作る方法です。
土そのものを抜き取れるため、締まった土の一部を取り除きながら、できた穴へ新しい目土などを入れられるのが特徴です。
穴を開けるタイプのエアレーション
一方、芝生用スパイクなどを使い、土を抜き取らずに穴を開ける方法もあります。
土を抜き取るコアリングと比べて作業内容が異なるため、芝生や土の状態、作業目的によって使い分けます。
「ちょい芝」では、土の詰まりが気になる庭の更新作業では、土を実際に抜き取れるコアリングを中心に行っています。
なお、芝生の更新作業には、芝生へ切れ込みを入れる根切り(スライシング)もあります。

芝生のコアリングに使っている道具
「ちょい芝」では、主に「バロネス タインエアレーター」と「キンボシ ローンパンチX」を使っています。

バロネス タインエアレーター
バロネス タインエアレーターは、芝生へ刃を差し込み、しっかりとコアを抜きながら作業できる道具です。
「ちょい芝」では、芝生全体をしっかりコアリングしたいときに使用しています。
キンボシ ローンパンチX
キンボシ ローンパンチXは、抜き取ったコアを本体のポット部分へ受けながら作業できるのが特徴です。
地表へコアが散らばりにくいため、回収しながら作業を進めやすく、後片付けの負担も減らせます。
実際に両方を使っていますが、作業性や価格を考えると、家庭の芝生で初めてコアリングする場合はローンパンチXも使いやすいと感じています。
芝生のコアリングを行う時期
コアリングは芝生へ穴を開けるため、作業後に芝生が生育して回復できる時期に行うことが大切です。
高麗芝やノシバなどの暖地型芝では、芝生が生育している春から初夏が取り入れやすい時期です。
「ちょい芝」でも、春の更新作業としてコアリングを行うことが多く、その後の生育期を利用して芝生を管理しています。
反対に、芝生が休眠している冬や、強い暑さで芝生への負担が大きくなりやすい真夏は、積極的にコアリングを行う時期としては避けています。
回数については一律に決めるのではなく、土の硬さやこれまでの管理状況を見ながら判断しています。
長期間更新作業をしていなかった庭や、土の締まりが気になる庭では、1回ですべてを改善しようとせず、芝生の状態を見ながら複数回に分けて行うこともあります。
コアリングで期待していること
「ちょい芝」でコアリングを行う大きな目的は、締まった土の一部を抜き取り、新しい土を入れる場所を作ることです。
- 締まった土の一部を抜き取る
- 芝生の下へ空気や水が入りやすい穴を作る
- コア穴へ新しい目土を入れる
- 土壌改良材などを土の中へ入れやすくする
といったことを意識して行っています。
ただし、コアリングだけで芝生の密度や水はけなどが必ず改善するわけではありません。
芝生の状態には日当たり、水やり、芝刈り、肥料、もともとの土質などさまざまな条件が関係するため、コアリングもその中のひとつの管理方法として取り入れています。
芝生のコアリング方法|実際の5ステップ
ここからは、「ちょい芝」で実際に行っているコアリングの流れを紹介します。
① 芝生へ穴を開ける
まずはコアリング道具を芝生へ差し込み、土を抜き取っていきます。
「ちょい芝」では、芝生全体へ極端な偏りが出ないように穴を開けながら、土が特に締まっている場所などは状態を確認しながら作業しています。

作業直後は芝生へ多数の穴が開くため見た目も変わります。芝生の生育期に行い、その後の状態を確認しながら管理していきます。
② 抜き取ったコアを回収する
次に、芝生の上へ出てきたコアを回収します。
バロネス タインエアレーターを使った場合は、抜き取ったコアが芝生の上へ残るため回収します。
ローンパンチXはポット部分へコアを受けられるため、作業と回収を同時に進めやすいのが便利なところです。
③ 目土やブレンドカルスを入れる
コアを抜き取った後は、開いた穴を利用して目土を入れていきます。
「ちょい芝」では、庭の状態や作業内容によって、目土だけでなくブレンドカルスを組み合わせることもあります。
ブレンドカルスの材料・配合・作り方については、こちらの記事で詳しく紹介しています。


コアリングでできた穴を利用することで、芝生表面へ撒くだけではなく、目土や土壌改良材を土の中へ入れやすくなります。
④ コア穴へすり込む
目土やブレンドカルスを撒いた後は、ホウキやブラシなどを使って芝生表面へ広げながら、コア穴へすり込んでいきます。
表面に大量の土を残すのではなく、開けた穴へ入れていくことを意識して作業します。
⑤ 最後に散水する
最後に芝生全体へ散水し、入れた目土などをなじませます。

コアリングするときの注意点
コアリングは芝生の土へ刃を差し込む作業なので、いくつか注意していることがあります。
- 芝生が回復しにくい休眠期には無理に行わない
- 真夏など芝生への負担が大きい時期は避ける
- 極端に乾燥して硬い土では無理に道具を押し込まない
- 作業後は芝生の状態を確認しながら水分管理を行う
- 地中に散水ホース・配管・電線などがある場所では位置を確認してから作業する
特に自動散水用のホースなどを埋設している庭では、コアリングの刃が届く場所に配管がないか事前に確認しておくことが大切です。
実際の芝生でコアリングを続けて感じていること
コアリングは、一度行えば芝生が劇的に変わるような作業ではないと感じています。
それでも、長く管理している芝生や、土の硬さが気になる庭では、実際にコアを抜いてみることで土の状態を確認できます。
また、コアリング後の穴へ目土やブレンドカルスを入れられるため、「ちょい芝」では土壌改良を進めるタイミングとしても活用しています。
芝生の状態は芝刈り・水やり・施肥・日当たりなどにも左右されるため、コアリングだけの効果を切り分けることはできません。
そのため、一度で結果を求めるのではなく、芝生と土の状態を見ながら必要な庭で継続していく更新作業と考えています。
実際のコアリング作業を動画で見る
実際にコアリングを行っている様子は、こちらの動画でも確認できます。道具を使って穴を開けていく作業のイメージを見る参考にしてください。
まとめ|コアリングで芝生の土を少しずつ整える
芝生のコアリングは、専用の道具で筒状の土を抜き取り、芝生の下へ穴を作る更新作業です。
「ちょい芝」では、春を中心にコアリングを行い、抜き取った穴へ目土やブレンドカルスを入れながら土壌環境を少しずつ整えています。
一度の作業ですべてを改善しようとするのではなく、芝生の状態や土の硬さを確認しながら必要に応じて続けていくことが大切だと考えています。
初めてコアリングする場合は、まず芝生の生育期に一部から試し、土の状態や作業後の芝生の変化を確認しながら進めてみてください。


