芝生を長く美しく保つには「土壌改良」が欠かせません。この記事では、カルスNCRを中心に米ぬか・硫安・目土を混ぜたブレンドカルスの作り方と散布手順を、写真・動画つきで初心者にもわかりやすく解説します。

はじめに
芝生をきれいに保つには、芝刈りや水やりだけでなく土壌環境を整える管理が重要です。特に「水はけが悪い」「根が浅い」「病気が出やすい」といったトラブルは、土壌改良で改善できます。
本記事はメーカー資料(リサール酵酸株式会社リーフレット)を参考に、実際の作業写真・動画を交えて「作り方」「散布手順」「季節ごとの配合目安」をまとめた実践ガイドです。
※参考資料:カルスNCR 製品情報(リサール酵酸株式会社)
芝生に使うブレンドカルスとは?
ブレンドカルスは、以下の4つを混ぜ合わせた芝生向けの土壌改良材です。
- カルスNC-R:微生物の働きによりサッチなどを分解しながら土壌改良する微生物資材。
- 米ぬか:有機物で微生物のエサになる。
- 硫安(硫酸アンモニウム):カルスNC-Rがサッチを分解するのに窒素が必要になる。
- 目土:ベースとなる土。資材を均一に広げ、表面を保護する。
季節ごとの配合目安(1㎡あたり)
季節 | カルスNCR | 米ぬか | 目土 | 硫安 |
---|---|---|---|---|
2〜4月(春) | 60〜80g | 80〜90g | 1〜2kg | 70g |
5〜9月(夏〜初秋) | 50〜70g | 70〜80g | 1〜2kg | 雨や芝の状態で+20g調整 |
10〜1月(秋〜冬) | 50〜70g | 70〜80g | 1〜2kg | 20〜25g |
※ 上記は1㎡あたりの目安です。庭の広さに応じて比例計算してください。必ずメーカー資料を確認して適量を守りましょう。
実際の作業例(目土14kgを使う場合)
家庭では目土1袋(14kg)を基準にすると作りやすいです。私の配合例は以下。
- カルスNCR:約500g
- 米ぬか:約700g
- 硫安:約200g
- 目土:14kg(市販袋1袋)
この分量であれば、1㎡あたりの基準値に近く、まとめて作業できるので効率的です。
ブレンドカルスの作り方と混ぜ方
材料
- カルスNCR
- 米ぬか
- 硫安
- 目土(ベース)
分量を量るコツ
200ml容器を計量カップ代わりに使うと便利です。あらかじめ「1杯=何gか」を秤で確認しておけば、その後は「◯杯」で素早く計量できます。

混ぜ方の手順
- カルスNCR・米ぬか・硫安を先に混ぜる(ゴミ袋でシェイクすると均一に混ざりやすい)
- 目土と合わせて混ぜる

芝生への散布手順(写真・動画つき)
1. エアレーション
軽度ならスパイク、しっかり改善したい場合はコアリングで穴を開けます。
2. ブレンドカルスを散布
ハンディ散粒器などを使うと均一に撒けます。
3. 埋め戻し
コートブラシやレーキで表面を均して、資材を穴に戻します。
4. 目土で覆う
カルスNCRは紫外線に弱いため、必ず目土で覆って保護します。
5. 散水
カルスは水分に触れると活性化します。軽く散水して定着させます。
注意点
- 硫安は入れすぎると葉焼けの原因になるため、分量を守ること。
- 米ぬかは夏に多用するとコケやカビの発生につながる場合がある。
- ブレンド後はなるべく早めに散布する(長期保存で発酵やカビが出やすい)。
実際に使ってみた効果
私が管理している庭では、ブレンドカルスを施用してから芝生の色が濃くなり、病気に強くなったと感じています。根張りも良くなり、夏場や乾燥期にも芝が強くなりました。
私が管理している庭での実例はこちらの記事でも紹介しています:YUKI庭でのカルス散布と土壌改良の実例。
まとめ
カルスNC-R単体では微生物のエサや芝への肥料分が不足するため、米ぬかや硫安を一緒に混ぜることが不可欠です。
季節に応じた配合を守り、正しく散布することで、健康で美しい芝生を長く維持しやすくなります。