以前の記事で、「芝生管理のカギは“土壌”にあり!」というテーマで、YUKI庭の土壌改善作業をご紹介しました。
カルスNC-Rと米ぬか、硫安、目砂をブレンドした「ブレンドカルス」を用い、エアレーションとともに散布しました。
それから約1カ月――今回は、その後の芝生の様子をレポートします。また今回は芝生の根切(スライシング)を行いました。
1か月経った芝生の状態
前回土壌改良を行ってから、ちょうど1カ月が経過しました。

※左:5月25日(曇天)/右:6月30日(晴天)
ご覧のとおり、芝の色味が濃くなり、全体に均一な緑色が広がってきています。特に、ウッドデッキ前〜小さな樹木の周辺では芝の密度も高まり、踏んだときの“ふかふか感”が出てきた印象です。
また、前回の訪問時に感じた地面の硬さもやや改善されており、エアレーション+ブレンドカルスの効果が出てきていると感じます。カルスNC-Rは土壌中の微生物を活性化し、時間をかけて「呼吸する土」へと改善してくれるので、見た目だけでなく、土壌内部の環境も徐々に変わってきているのだと思います。
さらに、前回の作業後すぐにYUKIさんはしっかりと肥料を購入・散布されていました。
YUKI庭では芝生を張って以来、数年間肥料をやったことがないとのことでしたので、長らく栄養不足だったのかもしれません。週1回程度の芝刈りも継続されていて、その効果もあってか密度の向上が見られました。
根切り(スライシング)で❝根❞に刺激と空気を
スライシングとは?
スライシングとは、芝生の表層に縦に切り込みを入れる作業のこと。根を一部切ることで根の更新を促し、さらに酸素や水の通り道を作るという、重要な芝生管理作業の一つです。詳しくは「芝生の根切り(スライシング)とは?」の記事をご参照してください。
今回はターフカッターを使って全面に根切りを行いました。根切り後は目砂を刷り込み、しっかりと散水して完了です。
本来、根切りは梅雨明けまでには済ませておきたい作業ですが、今年は梅雨明けが例年よりも早く、真夏のような暑さがすでに続いている状況でした。高温多湿は芝にとってはストレスになりやすいため、根切りによるダメージが回復しづらいリスクもありますが、YUKI庭の芝生ではこれまで一度も根切りをしたことがなかったということもあり、今回はあえて実施しました。

最後に:「土壌改良」は裏切らない
YUKI庭の芝生は、土壌改良を始めてまだ1か月ですが、すでに見た目にも、踏み心地にも、確かな変化が現れ始めています。YUKIさんも「昨年同時期とに比べて芝の密度が全然違う!」と驚かれていました。
芝生管理は、手をかけた分だけ応えてくれる“育てる庭”。
ときには遠回りに感じることもありますが、地道な積み重ねが、数年後の美しい芝景色へとつながります。
YUKIさんも「自分たちが管理しやすく、気持ち良い芝生になればと思っています。」とのことでしたので、今後も月に一度芝生の様子を確認しながらサポートしていく予定です。
YUKI庭の芝生の様子は、次回は真夏を迎えた芝生の様子をお届けします。暑さに負けず、根がしっかり張ってくれるのか?その答えを楽しみに、また1か月後にご報告します。
(ちなみに、今回も作業の様子を動画に収めていたつもりだったのですが…あまりの暑さにスマートフォンがダウンしてしまっていました…)